家を建てる際に重要なポイントの一つが「総予算の決め方」です。
多くの人が住宅の本体価格だけに目を向けがちですが、
実際にはそれ以外にもさまざまな費用が発生します。
ここでは、総予算の決め方や含まれる諸経費、
引越し費用などについて詳しく解説していきます。
1. 総予算とは何か?
総予算とは、住宅を建てる際に必要となる
全体の費用のことです。
住宅本体の価格だけでなく、
土地代や建築費、諸経費などすべての要素を含めて
計算する必要があります。
総予算を明確にすることで、
資金計画が立てやすくなり、
無理のない家づくりを進めることができます。
総予算の内訳
総予算には以下のような項目が含まれます。
- 土地代(土地購入の場合)
- 仲介費用(土地購入にかかります)
- 建築費(住宅本体の価格)
- 付帯工事費(建物以外にかかる工事費)
- 外構費(庭やや外柵などの費用)
- 諸経費(税金、手数料、保険など)
- 引越し費用(新居への移動費用)
- 家具・家電の購入費(新しい生活に必要なもの)
- 予備費(予想外の出費に備えて)
2. 総予算を決めるためのステップ
総予算を決める際は、
いくつかの重要なステップを踏むことが必要です。
それぞれのステップを順に見ていきましょう。
1. 自己資金を確認する
まず最初に、自己資金を確認しましょう。
自己資金は、住宅を購入する際に頭金として使われるお金のことで、
ローンを組む際の重要な要素です。
自己資金が多ければ多いほど、借り入れ額が減り、
月々の返済負担も軽減されます。
2. 住宅ローンのシミュレーションを行う
次に、住宅ローンのシミュレーションを行います。
自分の年収や支出、現在の貯蓄額を元に、
どの程度の借入が可能かをシミュレーションし、
無理のない返済計画を立てます。
金利の変動や将来の収入変化も考慮に入れて、
慎重にシミュレーションすることが大切です。
3. 住宅本体の価格を調べる
住宅の本体価格は、土地の条件や家の大きさ、
仕様によって大きく異なります。
ハウスメーカーや工務店に相談し、
希望する間取りや設備に基づいて見積もりを取ります。
この際、複数の業者に見積もりを依頼し、
価格を比較することが賢明です。
4. 土地の価格を調べる
土地を購入する場合、その価格も総予算に含まれます。
土地の価格は場所や広さによって異なりますが、
駅に近い場所や人気のエリアでは高くなる傾向があります。
家族のライフスタイルや通勤・通学の利便性も考慮して、
最適な土地を選びましょう。
3. 住宅本体の価格以外にかかる費用
住宅を建てる際には、住宅本体の価格以外にも
多くの費用がかかります。
これらの費用を把握しておくことが、
総予算を正確に計算するための鍵です。
1. 諸経費
諸経費とは、住宅本体の価格以外に発生するさまざまな費用の総称です。
一般的に住宅の総費用の10%程度が諸経費に該当します。
主な諸経費の例:
- 登記費用: 土地や建物の所有権を公にするための手続きにかかる費用。
- 仲介手数料: 不動産業者を通じて土地や住宅を購入する際に発生する手数料。
- 住宅ローン手数料: 住宅ローンを組む際の手続きにかかる手数料。
- 火災保険料: 万が一の火災に備えて加入する保険の費用。
- 印紙税: 売買契約書に貼る収入印紙の費用。
2. 税金
住宅を建てる際には、税金も大きな費用の一部です。代表的な税金は以下の通りです。
- 不動産取得税: 土地や建物を取得した際に課せられる税金。
- 登録免許税: 所有権を登記する際にかかる税金。
- 消費税: 新築住宅の建築にかかる費用には消費税が含まれます。
4. 引越し費用の見積もり
新居が完成した後には、引越し費用が発生します。
この費用も総予算に含めておく必要があります。
引越し業者によって料金が異なるため、
複数の業者から見積もりを取り、
比較検討することが大切です。
引越し費用に含まれる主な項目
- 輸送費: 荷物を新居まで運ぶための費用。
- 梱包資材費: 引越し用のダンボールや緩衝材の費用。
- 解体・設置費用: 大型家電や家具の解体と設置にかかる費用。
- 新居の掃除費用: 新居への入居前に清掃を行う場合の費用。
5. 予備費の設定
住宅を建てる際には、
予測できない費用が発生することがあります。
そのため、総予算に予備費を設定しておくことが重要です。
予備費は通常、総予算の5〜10%程度が目安とされており、
急な変更や追加費用に対応するための資金です。
予備費の使い道
- 追加工事費: 予期しない地盤改良や仕様変更にかかる費用。
- 家具・家電の買い替え費用: 新居に合わせて新しく購入する家具や家電。
- 生活環境の整備費用: カーテンや照明器具など、入居後すぐに必要なもの。
6. 住宅購入後にかかる費用
家を建てた後にも、さまざまな費用が発生します。
これらの費用も総予算を決める際に考慮に入れるべきです。
1. 固定資産税
家を所有していると毎年支払う必要がある税金です。
固定資産税は土地や建物の評価額によって決まるため、
事前に市区町村の評価額を確認しておくことが大切です。
2. 修繕費
家は経年劣化するため、
修繕費用を積み立てておくことが必要です。
特に屋根や外壁などは10〜20年ごとに
メンテナンスが必要となることがあります。
3. 保険料
火災保険や地震保険は住宅購入時に契約しますが、
毎年の更新費用がかかります。
家計に負担がかからないよう、
計画的に積み立てておきましょう。
まとめ
住宅を建てる際の総予算を決めるためには、
住宅本体の価格だけでなく、諸経費や引越し費用、
予備費、さらには住宅購入後にかかる維持費用も
考慮することが重要です。
これらの費用を全て含めた総予算をしっかりと計画することで、
無理のない家づくりを進めることができます。
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